資産運用のヘッジについて
株式投資を始めてまだ3年ほどですが、この間にも米中貿易戦争やFRBのハト派後退による金利上昇、コロナショックなど株式市場は度々急落に見舞われてきました。(この数年が異常なだけだったのかもしれませんが)
含み益を見て小さな幸せを感じる日々を奪われた私はその度に下落に対して何か抵抗できる手段はないかと考え試行錯誤してきました。
基本的に株式市場は上昇していくものであり、下落への対抗(=ヘッジ)はかなり高い確率で失敗に終わり私もかなりの損をしてきましたがその中でいくつかの学びもありました。
それらをご紹介したいと思います。
※大前提としてあくまで下落時の損失の軽減を目指すものであり、損失の完全カバーや利益確保を目指すものではありません。空売りで利益を出したい方は当記事は参考になりません。
①ヘッジは必要か?
〇下落時に損失を軽減できる。
〇一般的には上昇より下落の方が勢いが強いため、適切なタイミングでヘッジが出来れば思わぬ収益を得られるかもしれない。
×損失軽減を可能にする反面、上昇を続けた場合余計な損失を生む。
×下落することより上昇することの方が多いため、基本的に無駄に終わる。
※そもそも相場下落を損失と捉えず個別株の押し目や積立投資の買い増しのタイミングと捉えられる心の余裕があればヘッジなど必要ないが。
②ヘッジのタイミング
①上昇時⇒急騰時などは特に空売りを入れたくなるが、そのまま上がり続けるか良くても横ばいが多く逆V字型のような転落はほぼ見られない為非推奨。
②横ばい時⇒明確にローソク足が移動平均線を下につけ抜けるまでは動かないのが吉。ただグランビルの法則のように移動平均線タッチ後に反発して上昇トレンドになる可能性もある。再上昇を考慮して逆指値必須。
③下落時⇒ヘッジが有効になりやすいのは下落トレンド時だろうが、明らかに地合いが悪いことがわかっているときにヘッジするくらいなら現金化するなど他の手段の方が堅実?
③ヘッジの手法(下落への備え)
- 早めに現金化⇒もっとも堅実。上がり続けても利益を逃すだけで痛手はない。
- 空売り⇒ハイリスク。数十万、数百万程度の運用額で先物の空売りをすると、レバレッジの関係で運用額よりヘッジの方が大きくなりバランスが悪い。やるのであれば厳格な逆指値を。
- 空売り⇒先物と異なり期限がない分余力があれば長期間ホールドし続けられるが、思惑に反して上昇し続け損失を抱えたCFDを長期保有する意味はない。売りの場合配当落ちのマイナス分もデメリット。
- 空売り(個別株)⇒個別株は全体の地合いが悪くても個別材料で急騰する可能性があるのでヘッジとしては対象外。
- オプション取引、eワラント⇒時間経過で価値が下がる関係上、他の投資商品と異なり横ばいでも損を出してしまう為超短期のヘッジでしか使えない。紙屑に終わる可能性は非常に高いが、掛け捨て保険のようなイメージでヘッジとしては0か100かのような結果になり合理的とはいえる。
- ゴールド⇒株式と完全な逆相関ではないので、株式が上昇を続けてもそこまで痛手ではない。逆に言えば中途半端だが預金よりは有効か?
- VIX先物⇒現状最善のヘッジ手法か?レバレッジもなく自分でヘッジ額をコントロールできる。
- 債券ETF⇒AGG、LQD、HYGなど。未検証。
・結論